2017/07/20
前回のスペシャルフロアは「協力戦」でした。
だれでも対戦での協力戦(プレイヤーチーム対AIチーム)は、初めての試みでしたので、果たしてどれくらい遊ばれるものなのか、予測不能でした。
いや、むしろ、わざわざネットでAIを相手に対戦したい人なんて、あまりいないのではないかとビクビクしていたくらい。
しかし、実際は…開けてびっくり。
ログの統計を見たところ、すごい参加人数になっていました。
一時は、ランキングフロアを凌ぐほどの、大人気です。
私も、参加してみました。いやあ、面白かったですよ。
相手の方が上手かったので(笑)、終始その方に引っ張ってもらってのプレイになりましたが…。
それでも、その方の領地をレベルアップしてあげたり、グロースボディをかけてあげたりと、端々では貢献できましたし、アイコンチャットがいつもより頻繁に飛び交い和やかな雰囲気で、充分楽しめました。
対戦結果は、ライバーン・ザゴルチームを枯渇に追い込む大勝利。いや、やはりAI相手にオールドウィロウやケルピーは強いですね。
スペシャルフロアは週替わりなので、もう終わってしまいましたが、またいずれ対戦AIを変えたりして、やってみたいと思います。
今度はハンデを付けたりして、ちょっとだけ手強くしてみようかなあ。
予想と実際
協力戦フロアに関しても、予想と実際が違っていてびっくりしましたが…
今作のカードラインナップに関しても、チューニング時と実際の評価が違うものがいくつもありますね(まあ、いつもの事ともいえますが)。
開発中、各カードにはバランスチェックが施されます。中でも、新カードについては、特に慎重なチューニングが行われます。
しかし、新カードのチューニングには、単にバランスを取るというだけでない要素もあって…
チューニングチームさんの方は、分け隔てなく均等なバランスを目指します(まあ当然です)。
それを、こちらから「せっかくの新カードは、使ってほしいので、少しオーバースペック気味に」とか「カード絵のイメージに合わせたいのでもう少し強めで」なんて要求を出したりも。
そこで、せめぎあいが起こったりします。
最終的には、双方がある線で妥協し、各カードについて「これは適度」「やや控えめ」「ちょっと強め」…なんて感じに、それなりに納得した形でまとまるのですが…。
…開発中のこのバランス評価は、往々にして発売後の実際と、けっこう違ったりするものなんですよね…。
(発売後に予想を覆されるのも、楽しく感じられるものです。もっとも、大きなバランスブレイカーがいなければ、の話ですが。今回は、今の所大丈夫そうなので、楽しめてます。)
アプサラス
発売前のデザイナーズノートでもネタにしましたね。
開発期間中も、このバランスについては危惧されていました。
無敵すぎるのではないか、ということです。
弱体化案も強く主張されました。例えば、HP30にする、など。
…しかし、旧カルドセカンドのバランスで考えると、HP30ではイビルブラストの餌食となってしまい、(新カードに望む程は)使われなくなるのではないか、と強硬に反論。
結局、妥協案としてアイテム制限が付いたりした程度で、HPは据え置き、現在の形でまとまりました。
こういうやりとりがあったこともあり、アプサラスは今回のカルドセプトの中でも、筆頭の強さを持つだろうと考えていました。イチオシキャラだったのです。
で、実際の評価ですが…。
確かに人気のあるカードにはなりました。ネット統計での使用頻度もそこそこ上位に見られます。
が、他を押しのけて第1位に、というほどではありませんでしたね。
まあ、属性を持つクリーチャーですから、だれでも気軽に入れられる無属性に負けるのは仕方ない所。
ただ、ホーリーラマやコーンフォークにも及ばないとは…。
これは意外でした。
しかし、対戦のマップ次第では、もっと使われる可能性もあると思います。まだわかりませんね。
ウロボロス
これも開発中、もめたキャラでした。
「自分自身に死後復活」というのは、ずっとやってみたいネタだったのです。
DS版で風属性が弱かった印象もあり、今回の風属性の目玉としても良いと思われました。
ただし、さすがにそのままでは強すぎますので、何らかの弱点も付けなければいけないのは明らかでした。
ということで、領地数が多くなると能力が発動しないという制限と、マジックボルトでも破壊されるHP20で、バランスを取り始めました。
しかし、それでもまだ強いのではないか…HPは10にした方が良い…召喚条件を付けるべき…発動領地数を3以下にすべき…など、様々なやりとりが長く続きました。
結局、今回のような、やや厳しい召喚条件でまとまりました。
で、実際の評価ですが…。
ほとんど、話題に上らない感じですね…。ある意味、残念。
ただ、この判断は難しいですね。
イビルブラストなどの攻撃スペルの使用頻度がどれくらいか、など他の要因も深く関わっており、チューニング次第ではどんなブックにも入るクリーチャーにもなりかねません。そうなるよりは、今回の石橋を叩く調整も、悪くはなかったかも、と。(本当は、もう少し使われて、風属性を盛り上げてくれる想定でしたが…)
ブックや環境によっては、有効な使い方もできるクリーチャーですので、ダークホース的な役割としては、目はあるかも。
シェイドフォーク
カードリストのうち数枚は、チューニングの最終段階まで内容未確定のままにしておき、最終バランス時点での問題点を潰すための保険枠としています。
このシェイドフォークは、その枠に充てられたもので、かなり開発終盤になってから内容が確定しました。
その時点で大きな問題点は発覚しなかったので、やや物足らなかった「無属性の雪辱持ち」「特定の属性が流行したときの対抗策」を与えることに。
強めのバランス、という認識はあったのですが、能力はどちらも相手に依存するタイプですし、さほど流行らないだろうと考えていました。
ただ、開発終盤にできたカードのため、チェックの時間が少なかったというのはありますね…。
チューニングスタッフの方が、能力ほぼ確定後に「シェイドフォークは、今回の要になるかも」と言っていたのも、軽く受け流してしまいました。
で、実際の評価は…新カードの中では使用頻度がダントツトップ。
これは甘かったですね…。
無属性なので、どのブックにも入れやすいための高評価という部分もあるでしょうが…
実際に何度も使ってみると、その使い勝手の良さがじわじわ分かってきます。
取り立てて特定の属性が流行っていなくても、相手が1属性をメインに使っているだけで、そこそこの攻撃力を叩き出します。
さらに、自分が相手と同じ属性で固めていた場合、素手でST100なんてこともしばしば。
特定の属性の流行に対するアンチのはずが、むしろ属性を対戦相手と合わせた方が強くなってしまうということに…。
この高い攻撃力をかわすには、無効化が最適なのですが、そうすると今度は魔力を吸う雪辱が発動するという厭らしさも。
確かに、これは使いたくなりますね。
今から考えると、HPを30にするとか、召喚条件があっても良かったかも。
まあ、これ一体で勝敗が決まるほどのものでもないですし、対策もしやすいカードなので、弊害はあまり無いと考えています。
その意味では、コロッサスの方が相変わらずの人気ぶりで、そちらの方が問題だったりして…。
その他にも予想と現実の違ったカードは色々ありますが、今回はこの辺で。