2017/07/20
カルドセプト公式HP開設に伴い、デザイナーズノートの体裁も一新(というほどでもないが)することとなった。
今まではカルドセプトについての事柄と、デザイナーとしての一般論などがまぜこぜになっていたので、たいそう見づらい物だったと思う。このコーナーではこれから、カルドセプト(特にプレイステーション版)に関連する事柄だけを書いていく。私のたわごとなど読みたくも無い、という人はこちらのコーナーをどうぞ。
で、今回は、体裁変更第1弾ということで、「カルドセプト エキスパンション」について、デザイナーの見地からおさらいをしたい。これで過去ノートを読まなくても大丈夫。
「カルドセプト エキスパンション」は、簡単に言ってしまうとカルドセプト・セガサターン(以下SS)版のプレイステーション(以下PS)用移植である。だから、もしあなたが「SSしか持っていない」人であるなら、(今や入手困難だが)SS版をプレイすれば、カルドセプトの面白さのほとんどを味わうことができる。
では、カルドセプト エキスパンションの価値とは何か?
一つは、大宮ソフトとして、心残りであった部分に手を入れ、より完成度が増していること。ゲームソフトを作る者は、完成後も必ず心残りを感じているものなのだ(多分)。この心残りをより少なくできたことの意義は大きい。もっとも、これはどちらかというと作り手の自己満足と言えなくも無いが。
次に、「追加要素」。別のコーナーでも書かれているが、PS版の追加要素は主に…
- 新カードを14枚追加(逆にSS版から、14枚絶版)
- 新マップを4つ追加(対戦専用)
- 画廊モード
- マップ追加システム
である。いや、作り手である我々が言うのもなんだが、SS版をすでに持っている方でも充分買う価値有りと言っていい。どの項目も甲乙つけがたいが、私的には特に(1)を推したい。
ゲーム全体のバランスを大きく変えるようなカードが追加されている。(3)については、過去ノート活動篇で触れているが、これもいい。さらに?である。これについてはいずれまた書きたいと思うが、考え方によっては「無限に新しいマップを楽しめる」ということである。
カルドセプト エキスパンションの価値…その最後は、「PS版である」ということである。「SSを持っていない」PSユーザーは多いはずだ。そんな人たちにもカルドセプトを遊んで欲しい!きっと、この面白さを分かってくれる人がPSユーザーの中にもいるはずだ。カルドセプトがより多くの人に知られ、遊んでもらう機会を得られるという意味でも、この価値は大きいと思っている。